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2008年01月10日

常華師とその妻

常華


お寺のご本尊には、金色の木蓮華「永遠に枯れず、常に咲き続ける花」常華が供えられています。

「曾祖父の栗山治三郎は、様々な常華の様式を今日の形態に確立し日本一の常華師と呼ばれていました。一本の木から華や葉を彫り出し、曲木の技法で茎を曲げ、葉脈などの下地を施し漆を塗って金箔で仕上げる。伝統工芸の技を駆使するんです。蓮華の本数や大きさ、バランスなどを研究し今日伝わる様式を確立し、全国のお寺さまに常華を普及させました。治三郎は腕の立つ職人でしたが、四十代で早世しました。その治三郎の仕事を支えたのが妻とく(曾祖母)でした。幼子をおんぶしながら、多くの職人さんたちのご飯を大釜で炊き、仕事に欠かせない膠(にかわ)の火加減を絶えず見る一方で、僅かに手を休めた夫に阿吽の呼吸でお茶をだす。夫亡き後も、お寺さまの御用は絶やしてはならんと女手ひとつで切り盛りし多くの子供やお弟子さんを育て上げました。偉い人やったんです」

と父親から伝え聞いていますから、ご先祖の思いに恥じない仕事をして全国のご寺院様に御満足いただけるよう日々研鑽を重ね努力していく所存でございます。

◇栗山三佛堂(くりやまさんぶつどう)

 江戸末期頃、美濃の国より入洛した初代・栗山吉之助が豊田毒湛老師より御用達大仏師として拝命を受け嵯峨の工房にて創業。二代目栗山治三郎より現在地で営業。各派大本山御寺院の荘厳具をはじめ、仏像、仏具、位牌、仏壇などの製作や修理に携わる。
(所在地:京都市中京区三条通千本一丁東入)


◇栗山貴詞(くりやまたかし)

昭和53年生まれ、IT関連企業に勤務後、平成16年9月に五代目栗山三佛堂を継承。
「あるお寺で、先祖代々が手がけた荘厳の仕事を初めて見た時より、栗山三佛堂を継ぐことに強い誇りと責任を感じています。」