簾寸話その6 -茶室のかわいい窓-
本来、2畳ないし3畳ほどの小間の茶室には、電灯などはついていません。
昼の茶会であれば、かろうじて届く外からの光の中、ほの暗い静かな空間で、本当に親しい仲間と一期一会の茶会を催すわけです。いいですねぇ・・・。
と、すだれとは関係ない話をしているようですが、もちろん今回もすだれのお話です。
お茶と言えば皆さんはお寺や料亭でいただく薄茶なら御存知かと思いますが、実は『お茶事』といって一番正式な会を催す場合、懐石・濃茶・薄茶と続き、実に4時間ほどにもおよぶのです。
懐石が終わった後に、ちょっとした休憩時間のようなもの(「中立ち」と言います)があるのですが、その際、写真にある小さなかわいらしい窓のすだれが上げられるのです。
それだけでも茶室の中はすだれがかかっていた時よりもかなり明るく感じられます。
実は茶の湯は、陰陽五行説と深いかかわりを持っており、休憩前(初座)を陰、休憩後(後座)を陽と考える為、すだれを上げて、明るさを取り入れるわけです。
休憩の間に、亭主は茶室のしつらいを陽に変えるわけですね。えらく小さなかわいいすだれですが、その役目は重要で、こんなところでも、すだれは活躍しているわけであります!

