トップページ » 2.禅の文化 » 禅の寺 » 東林院の沙羅双樹

東林院の沙羅双樹




2012_06_21_0334.jpg

妙心寺塔頭の東林院は、沙羅双樹の花を見ることができるので有名です。
ちょうど今、梅雨のさなかに白い花を咲かせ、一日でポトリと落ちてしまう沙羅の花は、平家物語の一説でもよく知られていますね。

2012_06_21_0338.jpg

今年は毎年より1週間ほど遅めの開花のようですが、毎日、いくつかの花を咲かせては、緑でやわらかな苔の上にポトリとまた一つ花を落していっています。
近年まで太い古木があったのですが、残念なことに枯れてしまったとのこと。これも盛者必衰のことわリですから致し方有りません。

2012_06_21_0346.jpg

山門前には紫陽花もきれいに咲いていて、団体で見えていた参拝の方々も、おもわず感嘆の声をあげておられました。梅雨は雨でジトジトしますが、こうして木々は瑞々しくとても美しく感じられます。

2012_06_21_0347.jpg

沙羅の花も、まだもうしばらく咲いているでしょうから、お近くにお越しの際は、妙心寺山内の東林院さんへどうぞ。
こちらは、スマートフォンアプリ「京都禅寺巡り」(iPhone版は7月ごろリリース)にも含まれているお寺で、アプリのパンフレットを参詣者にお配りいただいています。

by admin  at 07:30
コメント
  1. >「近年まで太い古木があった」。

    枯れたのですか。

    山種美術館蔵・速水御舟(1894~1935)『名樹散椿』(1929年作・重要文化財)の「作品解説」に、「この椿は、京都市北区にある昆陽山地蔵院(俗称椿寺)の古木を描いたもの」、「御舟が写生した当時、樹齢400年程の老木だったが、現在は枯れて同所に2代目の木がある」と記されていました。朝に開き暮に散るのは「盛者必衰のことわリ」とも言えましょうが、樹木の枯死は環境の悪化に原因があるのでは、などと考えてしまいます。
    今日、平林寺漢詩講座にて虎丘紹隆禅師(くきゅう・じょうりゅう 1077~1136)の「槿花」を読みました。以下に載せておきます。

    槿花
    虎丘 紹隆
    ①朱槿 移栽 釋梵中
    ②老僧 非是 愛花紅
    ③朝開 暮落 關何事
    ④只要 人知 色是空

    ①朱槿を 移栽す 釈梵の中
    ②老僧 これ 花の紅なるを愛するに 非ず
    ③朝(あした)に開き 暮に落つ 何事をか関(かた)らん
    ④ただ要す 人の 色これ空なるを 知ることを

    by 藤田 吉秋  2012年6月26日 16:00
コメントを書く




保存しますか?


(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)


画像の中に見える文字を入力してください。